歯科医にとっては言うまでもなく目が仕事上の命である。最近は高性能の拡大鏡やマイクロスコープが出現してきて、40代以降の歯科医の老眼をカバーするどころか、以前よりも見えないところが見える時代になってきている。
という事で、今回は、目にまつわる話題を探ってみたところ、英国雑誌The Economistの記事が目を引いた。最近のコンタクトレンズは焦点を合わせるだけでなく、センサー(写真参照)を埋め込んで、病気をモニターしたり薬をレンズ自体が供給する機能が付いてきているらしい。血中のコレステロールやアルコールのレベルを感知し警告を発することもできるという。スイスのトリガーフィッシュという会社がすでにこういった「頭のいい」コンタクトレンズを商品化しているらしい。緑内障の患者には眼圧を一日中チェックして適切な治療のタイミングを教えてくれるとか、通常の点眼薬は効果的に作用しないのに対してコンタクトレンズによる薬の放散は持続的で効果的だという。スポーツ選手にはトレーニング中の乳酸レベルを記録できるという。
そんな頭がよく、小さいセンサーが可能であるなら、歯周ポケット内に埋め込むタイプのセンサーで24時間歯周病菌を感知し、増殖が認められれば抗菌剤を持続的に放出してくれるようなものができないのだろうかと考えてしまう。
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