新聞の求人広告欄には、時折、著名人の興味深いコメントが掲載されている。教育や人材育成関連の求人案内のページにサッカー解説者の山本昌邦氏の若い人に向けられたメッセージが記されていた。
自ら代表選手として活躍後、29歳で指導者の道に転向された。日韓ワールドカップ日本代表コーチ、アテネ五輪日本代表監督、ジュビロ磐田監督などを歴任され、名指導者としての呼び声は高い。
「諦めない能力、努力し続ける才能をもった人だけが一流になれる」「人材を育てるために指導者がすべきことはシンプルで、日々、自信と気づきを与えること。気づきとは「授けられた内容」ではなく、こちらの投げかけを通して「本人が考える事」。「いい指導者とは全て分かった上で皆まで言わず、絶えず投げかけをする存在」「指揮官は時に役者になりやるべきことだけを指示」「一人ひとりの個性と強みに注目し、公平に見つめなければならない」「心をつかむためにはハートは熱く、頭は冷静を保つことが必要」などと、体験談を交えながらコメントされていた。
3月から受講予定の歯科医院経営セミナーも、まさにこの考え方に酷似しているような気がする。今年は治療に関する知識や技術だけでなく、勤務医といえども、開業医と同じようにマーケッティングとマネージメントについて真面目に取り組みたいと思う。いい医療を提供するためにも、どうしても必要な項目だからだ。今回のセミナーは、怪しげな経営セミナーが蔓延している中で、選びに選んだつもりである。医院がより良い方向に変わるためにも、まず自分が変わりたい。(長谷川)
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