「チューボーですよ!」の最終回を見るつもりでテレビをつけたら、NHKで「球辞苑」という番組が始まるところだった。野球と広辞苑を合体させた造語で、野球にまつわる話の中で、一つのトピックを決め深く掘り下げるという趣旨のものだった。真面目、且つ面白おかしく、ゲストを交えてお笑い芸人さんが話を進めていく。今回のテーマは「リード」だった。現役選手(ヤクルトの山田選手ら)、ヤクルトの走塁コーチ、ジャイアンツで現役を引退したばかりで代走専門だった鈴木氏、および往年の名選手(福本氏、松本氏ら)のリードに関する彼らの様々な考え方が聞けて興味深かった。リードは何歩か?(原則と言われるものはあるが人によって状況によって様々)盗塁と帰塁どっちに意識をおくか?(盗塁を常に意識する)重心は何処に置くか?(山田選手は2塁側、松本氏は真ん中)牽制アウトになった時の気持ちは?(ひるむのでなく、逆に燃える)投手によって盗塁しやすい、しにくいはあるか?(ある。福本氏によれば東尾氏は癖がわかりやすかったとのこと)リードをとるタイミングは?(早めにとる)等々。鈴木氏の代走にかける思い、哲学、理論も興味深い。
その中で、印象に残ったのは「準備の大切さ」であった。相手を事前に研究する、試合中にベンチから観察する、リードは早めにとり投手を観察する(山田選手が盗塁数を増やせた原因の一つ。リードをとり終えてから投手のサイン交換まで12秒あり、この間に様々なことが観察できるという)、など何気に勘や才能に頼っていたのでは盗塁を量産することはできないことがよく分かった。「観察、準備の大切さ」は私の仕事にも共通することだ。歯科の業界でいえば、器用さだけではいい仕事はできないということだろうか。思わず番組に引き込まれて「チューボーですよ!」は忘れてしまった。(録画してるからいいけど)
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