「経基臨塾」という歯科会の大御所、北九州のS先生が主催する勉強会がある。経営、基礎、臨床の3つのバランスが大事ということを文字って命名したとのことである。
いくら勉強して知識や技術を習得しても、それらを発揮するための患者さんがいなければ話にならない(経営戦略の重要性)。医科と歯科の格差是正と叫んでみても基礎(免疫学、解剖学、分子生物学等)をろくに学ばない歯科医にそんな事を言う資格は無い。医科と異なり歯科は基礎と臨床が密接に関係していることはまれである。歯科においては、臨床に役に立たない基礎研究が多すぎる。基礎の上に臨床が成り立つべきである。等々がS先生の持論である。
今ようやく申し込んでから3年待って、S先生のベーシックセミナーを受講している段階である。講義は基礎、臨床だけでなく経営的な話も含まれている。歯科医はどうあるべきか。スタッフはどうあるべきか。。。。
先月のセミナーはS先生の診療室の見学もあったのだが、スタッフの動き、気配りのすばらしさは想像を絶するものであり、ある意味カルチャーショックといってもよかった。診療中はスタッフに罵声が飛び交う。実習では各ステップでS先生のチェックを受けるのだが、睨まれた時の恐怖感は何とも言えないものがある。それでいてコーチングでいうところのアクノレッジメントがきちんとなされているのは、さすがと思った。だからこそ多くの優秀な歯科医やスタッフが育ち、追従していくのだろう。
S先生を見ていると、自分の悩んでいるレベルが如何に低いかが思い知らされる。個別に経営相談も受け付けてくれているので今月のセミナー受講時にスタッフの問題点対処方法について伺ってみようと思う。S先生やそのスタッフとは比較にならないほど、我々はまだまだ甘い。質問したら、まず私自身が罵声を浴びせられるだろうが、ここは我慢のしどころである。当分眠れない夜が続きそうである。
セミナールームから見た眺望
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