上の臼歯部欠損にインプラントを4本使用したケース。手前の2本(写真上では左側の2本)は、まだ骨造成の概念がなかった時代に埋入したもので、骨が薄くて高さがあるところには細くて長いインプラントを、骨が厚くて高さが無いところには短くて太いインプラントを選択していた(別に今でも問題は生じていないが)。その後、2002年にミシガン大学でサイナスリフトを研修し、副鼻腔内に骨造成を行った後、後ろの2本(写真では右側2本)を追加埋入した。外側に骨を作らなければならないケースに比べて、内側に骨を作るイメージのサイナスリフトは、ある意味ストレスが少ない?だが慢心は禁物である。副鼻腔周囲の骨の厚み、血管の存在、副鼻腔内の骨表面の複雑なケースなどハードルが高いケースはいくらでもある。度重なる研修と経験でさらなる診断力を養いたい。補綴物(被せもの)の精度ももっと上げる必要がある。
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