欠損部に部分入れ歯が入っていたHさん。インプラントを望まれて他院に行かれたが、相当な高額を提示され、ご主人の紹介で当院に来院された。当院の価格提示で納得された。もともとスモーカーであったが、喫煙でインプラント成功率は落ちるとの話をしたところ、あっさり禁煙された。それまで、ご主人に禁煙を再三促されたそうだが、できなかったという。歯医者に行って禁煙のモチベーションが高まったので、ご主人は驚いていたという。
今日のオペは左上の小臼歯部だが、CTで、そこそこ骨があるのではという予想に反して抜歯後6カ月たっても、術中所見では穴が埋まっていなかった。インプラント埋入断念が頭をよぎったが、埋入予定サイズのダミーを穴にあてがったところ、いけそうと感じた。駄目なら、どうせ骨造成をするのだから一緒だと開き直り、いきなり最終ドリルの一つ手前のサイズのドリルから始めた。結果的にインプラントの初期固定はOKだった。構造的にストローマンインプラントの形態はよくできていて骨質が悪い場合でも結構いけそうである。インプラントと、もともと開いていた穴との間に隙間が残ったので、この部分に骨補填剤を埋めた。歯肉に減張切開を入れて縫合した。
第一アシストのWさん、オペが昼休みの時間に食い込んでしまい、腹がなりそうにもかかわらず最後まで集中力を切らさず、お疲れさまでした。第2アシストのIさん、カメラのセットや骨補填剤の準備など、終始オペ室に立ちっぱなしで奮闘してくれて、ありがとう。
埋入直後
骨補填剤でインプラントと骨との隙間をうめる
縫合
目次