11月9日、10日は東京神田で今年最後の咬合セミナーが行われました。機械に強い先生の開発された新しい器具をインストラクターを含め受講生全員が購入しました。
患者さんからとった歯型は咬合器という機械に付けて治療計画を立てたり、人工の歯を作成していきます。咬み合わせを含め全体的に治療しなければならないフルマウスリコンストラクション(咬合再構成)の場合には、患者さんの石膏模型歯型を咬合器に正確に装着しなければなりません。人によって歯並び、咬み合わせが違うだけでなく、顔の大きさ、歯と顔の位置関係も様々です。歯型模型を咬合器に付ける際には、なるべく患者さんの顔と歯の位置関係を狂わせないようにする必要があります。患者さんんの顔の真ん中のラインと歯や咬み合わせの位置関係を咬合器のそれと一致させるように工夫された器具は、私の臨床では本当に重宝します。この作業をきちんとやらないと、咬合器上で作ったものを患者さんにあてがった時、前後左右的に(3次元的に)バランスの悪いものとなってしまいます。通常咬み合わせの面は左右的に顔の真ん中の仮想ラインと直交します。つまり左右対称が望ましいことは異論がないと思います。今回開発された器具はレーザー光線で顔の真ん中のラインに照準を合わせ、これを咬合器に反映させるというものです。使い勝手がどうなのかは、これから試すところですが、この器具により模型の咬合器装着がより簡素化され正確性が増すことが期待されます。なお写真のモデルは受講生の方で本人の許可を得て掲載しています。(長谷川)
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