M銀行大手町支店のSさんが先週の金曜日に来院された。先のブログで記させていただいた「巻き舌発音用前歯ブリッジ」ご希望の方である。「仮歯の調子はどうですか。」と伺ったところ「ああ、いい感じです。」とおっしゃていただきほっとした。何語を仕事で使われるのか聞いたところ、中国語とのことであった。「へー、イタリア語とかロシア語かなと思ってたんですが。中国語も巻き舌を使うんですか。」「えー、変な言語なんですよ。」
ネットで中国語を調べてみると、「巻き舌」あるいは「そり舌」というそうである。確かにこの発音で苦しんでいる方が多いことがわかる。
英語でも日本語に無い発音をマスターしないとなかなか上達しないことは私自身、身にしみている。先日参加した英語の発音セミナーでも、何人かの若い参加者の前で、講師の方から「長谷川さんは改善が必要です。」ともろに言われてしまった。
She sells seashells by the seashore. The shells that she sells are seashells, I’m sure.
Sの発音をきちんと区別させるための例文だが、自分ではできていると思っていたがダメだしをされてしまった。
世界でも最も難しい言語のひとつといわれる中国語はこの比ではないのだろう。
「巻き舌発音用に歯の形をなおしてくれ」という患者さんからの要求は初めてだが、ビジネスタウン大手町ならではのエピソードといえるだろう。だから臨床はおもしろい。Sさんの役に立てるように頑張ろう。
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