現在受講中のEPICという歯周治療のコースで海外の文献検索方法や論文の信頼度、論文の各付け方法などについて教わった。とりあえずJournal Of Periodontologyという米国歯周病学会の雑誌をオンラインで定期購読することとした。最近、インプラントを入れてメインテナンスにまったく訪れず、歯周病で歯を失うのと同様、インプラント周囲炎でせっかく入れたインプラントを失う、あるいは失う一歩手前のようなケースが散見されるようになった。
日本の文献は、あまりいいのがないので、さっそく海外の雑誌からインプラント周囲炎の対処方法を検索した。想像通り、様々な対処方法の試みはあるものの予知性はないとのことであった。(日本の文献は、「こうやったうまくいった。すごいだろ。」で終わるものが多く、予知性があるかどうかまで言及した文献はあまりないような気がする。)
当院の伊藤歯科医師は東京医科歯科大学インプラント治療部にいたので、この点に関しての見解もあり非常に参考になった。現在自分の患者さんの中でインプラント周囲炎に罹患しているケースで、患者さんの同意のもと対処法を試みてみようと思う。またうまくいかなかった場合の対処法も考えておく必要がある。
それにしても、メインテナンスの重要性をきちんと認識していただく努力をもっとしないと、患者さんも自分も苦しむことになってしまう。自動車は買ったら一生ものと考える人は皆無だし、維持費やメインテナンスは当たり前なのに、自動車よりも酷使される人口歯は何故か一生もの、半永久的と勘違いする方は多い。これも歯医者サイドからの啓蒙不足が原因であろう。メインテナンスのない歯科治療は意味がない。当たり前のことなのだが、ついつい流されてしまうことがないように、きちっと説明義務をはたすようにしよう。
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