BSフジの「植野食堂」はdancyu雑誌編集長の植野さんが料理の名店を巡って、ご自身が職人に教わりながら作った料理と職人がつくったそれとを比べて職人の卓越した技の違いを紹介する番組です。料理も親子丼とか卵焼き、豚の角煮、鳥の唐揚げなどの身近なものを扱っています。料理好きの方に言わせると、「雑誌にあるレシピ通りにやっても思ったようにいかない。こうやって動画で職人技の動きがみれて、なおかつ植野さん作との違いとその原因を解説してくれるのがありがたい。」のだそうです。
私は学生時代にボート部の合宿所で料理の経験がほんの少しある程度で普段はあまり興味がなかったのですが、番組の中で親子丼の職人さんがやっていた鶏肉のスジを丁寧に除去する手間に惹かれました。一見面倒な操作ですがこの操作で食感を大事にするのだそうです。
数年前に山口県防府市開業で開業されている金成正彦先生の歯周外科のオペの見学をしました。そのCD動画も何回も見ました。手術中に歯茎の裏にある不良肉芽といわれる部分をアメリカの学会で展示されていた道具を購入して丁寧に除去されていました。こうした細かい配慮が縫合後の綺麗さ、予後の良さに影響を与えるという話を伺いました。そのシーンが鶏肉のスジを丁寧に除去するシーンと妙に重なりました。料理人も歯医者も一流は「こだわり」のレベルが違うのだと再認識しました。
コロナの影響でこうしたオペの見学会も中止の状況が続いています。患者さんのために今だからこそできる事は何なのかを考えながら、自分なりの「こだわり」を追求したいと思います。(長谷川)
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