大学ボート部OB会長の死

 私は学生時代、母校のボート部に所属していた。先日、同部の創設者でOB会長であったY先生が亡くなられた。数年前に母校の医学部附属病院で「癌で余命いくばくもない」と宣言されたが、カナダで受けた東洋医学療法が功を奏して、本人曰く「奇跡的」な復活をとげた。1昨年、ボート部創設50周年祝賀会が盛大に行われたときは元気な姿を見せていた。最近はご自身の都内の歯科医院は代診の先生にまかせ、歯学部インプラント治療部の聴講生として大学にちょこちょこ姿をみせていたようである。
創部当時の苦労をのりこえ、この50年の間に医学部と歯学部しかない大学にもかかわらず、オリンピック日本代表3人、ユニバーシャード日本代表7人、全日本、インカレ優勝者多数を輩出した。ひとえにY先生の手腕と情熱のたまものである。
新人の歓迎会の時は「うちの部のOBには教授、助教授なんて掃いて捨てるほどいる。卒業してからが本当の勉強だ。今は勉強のことは心配せずにボートに専念しろ。」というのがY先生の常套句だった。
たしかに私とほぼ同世代のOBを見渡してみると、私を除いてみんな偉くなっている。私だけ卒業してからの勉強が足りないということなのだろう。
Y先生お世話になりました。ありがとうございました。合掌。

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