ちょっと、古い話になってしまうが、今回のワールドカップはスペインの優勝で幕を閉じた。大会が始まる前に、いろんな人がいろんな事を言っていたのを振り返って読むと、興味深い。以下は、とあるスポーツ雑誌からの記者と前日本代表監督オシムさんとのやり取りの抜粋である。
—–先日のセルビア戦(4月7日、長居)に完敗して、今の日本は代表への悲観論が支配的になっています。
「セルビアは国外でプレーする選手だけで、ふたつの代表を作ることができる。そういうチームに負けたからと言って、そう悲観することはない」
—–とはいえ岡田監督も、試合後はショックを受けていました。
「どうしてだ?日本がベストメンバーで100パーセントの力を出さない限り、倒すのは難しい。俊輔や遠藤が本調子でなかったうえに、欧州組がいなかったのだろう?」
—–それはそうですが・・・・。
「君らジャーナリストも、少し落ち着いた方がいい。批判ばかりしていないで、ものごとを客観視してリアリストになる。そしてすべてをポジティブにとらえる。今はそれが最善の方法だ。」
—–岡田更迭論が起こりましたが、今はもう時期を逸したという感じです。
「どうしてそうなるのか。私の考えでは、交代は正しくない。むしろ岡田に静かに仕事をさせ、彼を信頼していることを、目に見える形で示すようにするべきだ。」
—–岡田監督がこれからやるべきことは何でしょうか?
「まず目標をさだめること。それはサッカーでも人生でも同じだ。どこまで日本は行けば、あなた方は満足するのか」
—–ベスト4はさておき、グループリーグの突破です。
「納得のいく目標だ。では次に、ライバルとなる相手をよく見て自分たちと比較する。すると目標が正当であるかどうかがわかる。何かをなそうと考えるのは悪くないが、可能かどうかはよく知る必要がある。誰もが世界チャンピオンになることを望んでいるが、その方法はわかっていない。」
—–とてもそこまでは望んではいません。
「望まなくてどうする?方法は常にある。選手をメッシ(アルゼンチンのストライカー)や他の優れた選手と比較した方がいい。たとえ実質的な比較は不可能でも、違いを列挙して追いつこうと試みることはできる。その時には、すべてが可能だと信じて努力する。その時点でメッシたちの方が優れていると認めてしまったら、すでに言い訳を探していることになる。もちろん最後に優劣ははっきりするが、プロセスの段階で考えるべきことではない。」
—–具体的にどこのチームが興味深いですか?
「私が思うに、今大会の大本命はスペインだ。監督が代わっても同じスタイルを維持している。そしてバルセロナとスペイン代表が、今日のヨーロッパのトレンドを作り出している。あのスタイルが世界でも潮流になっていくのかどうか。」
さすが、オシムさんだと思う。
私とオシムさんがやり取りしたらこんな感じか?
—–植野所長の交通事故や診療所仮移転の問題で今年の松翁会歯科への悲観論が支配的になっています。
「それは、君が勝手にそう思ってるんだろう。植野先生はもう時間制限つきだが復帰し始めているし、仮移転するからといって、そう悲観することはない。」
—–とはいえ長谷川代行も、会議での内容にはショックを受けていました。
「どうしてだ?植野先生の回復も順調なようだし、仮移転は一つのチャンスだと捉えることもできる。しかし松翁会歯科が100パーセントの力を出さない限り、この変化を乗り切るのは難しい。」
—–それはそうですが・・・・。
「君も、少し落ち着いた方がいい。悲観ばかりしていないで、ものごとを客観視してリアリストになる。そしてすべてをポジティブにとらえる。今はそれが最善の方法だ。」
—–これから、松翁会歯科がやるべきことは何でしょうか?
「まず目標をさだめること。それはサッカーでも人生でも同じだ。どこまで松翁会歯科は行けば、あなた方は満足するのか」
—–日本一はともかく地域一番の歯科医院でしょうか。
「納得のいく目標だ。では次に、ライバルとなる相手をよく見て自分たちと比較する。すると目標が正当であるかどうかがわかる。何かをなそうと考えるのは悪くないが、可能かどうかはよく知る必要がある。誰もが世界一の歯科医院になることを望んでいるが、その方法はわかっていない。」
—–とてもそこまでは望んではいません。
「望まなくてどうする?方法は常にある。松翁会を他の優れた歯科医院と比較した方がいい。たとえ実質的な比較は不可能でも、違いを列挙して追いつこうと試みることはできる。その時には、すべてが可能だと信じて努力する。その時点で、たとえば水上歯科の方が優れていると認めてしまったら、すでに言い訳を探していることになる。もちろん最後に優劣ははっきりするが、プロセスの段階で考えるべきことではない。」
という感じですかね。以上、前ふりが長くなって申し訳ありません。
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