以前掲載したM銀行役員のGさんのケース。前回補綴後3年弱でインプラントが脱落した。Gさんは再度インプラントを希望された。5年保証なのでその後の再治療は当然無料。歯周病で喫煙者はインプラントの成功率が落ちるというエビデンスの話をした結果、Gさんは禁煙された。そのせいか、少し太られた。国産のHA(ハイドロキシアパタイト)コーティングを使用したが感染した後の骨吸収が著しかった。自然治癒を待っていたのでは骨がさらに吸収してしまい時間が無駄にするだけでなく、再インプラントが困難になると考え、骨造成を実施した。6ヶ月後、HAコートでない海外のインプラントを選択し、このインプラントを当院に導入した東京医科歯科大学インプラント治療部出身で当院の若手のホープ伊藤医師の指導のもとに手術を行った。3か月のインターバルの後、本日ようやく噛む場所を増やし、元の状態に戻すことができた。今後は短いインターバルでメンテナンスを了承済み。お忙しい方であるが、インプラント失敗をきっかけに禁煙と定期健診に応じていただけるようになった。5年保証とはいえ今後10年ぐらいは責任をもってメンテナンスを行いたい。
以前のインプラント脱落箇所の著しい骨吸収
骨造成
骨再生確認後別メーカーのインプラントを埋入
歯冠装着
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