私死んじゃおうと思った

熊谷のI歯科を手伝いに行った時の話。午前中最後の患者さんは91歳の女性Sさんであった。口の中がそこかしこ荒れてしまって何日も食事ができないという。杖をついて歩いてくるのを衛生士が支えながら診療台に誘導する。総入れ歯で下の義歯が合わなくなって、歯肉に傷が何箇所かできていた。約40分に及ぶ調整の後、Sさん曰く「あれ?全然痛くない。痛いから痛み止め飲んでたんだけど、飲む必要なかったんだね、先生?いや、あんまり、痛いもんでお粥しか食べられなかったから、私死んじゃおうかと思ったのよ。いやー来て良かったほんとに。」帰りは杖もつかずにすたすたと歩いて会計を済まされた・・・というのは冗談だが、松翁会ではあまり経験できない新鮮な体験をした。入れ歯が原因で「死んでしまいたい」と言われたのは初めてだなあ。久しぶりに何か固形食でうまいもんでも食べられることを祈りつつ、熊谷を後にした。

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