ライフワーク


数年前、TOEIC800点台後半から900点台にいけずにもがいていた時、松澤喜好氏のサイトに出会った。氏曰く、リスニングに大切なのは「正しい発音ができること、多読、2万語の語彙」であった。多くの英語教育者が「リスニングに大切なのは多聴」という中で当時としては「目から鱗」的な提言であった。いくらたくさん聞いても、雑音にしか聞こえないものは、いつまでたっても雑音のままであるという単純な理屈に気がつかず(普通の小学生に微積分の問題と解答を見せ続けても、基本を教えない限り解けるようにはならない)、無駄な時間を過ごしていた自分に気がついた。発音を覚え(未だに直されるが)、多読により読むスピードがあがると、リスニング力は確実にあがる。語彙力2万語は相当先になりそうだが、900点台突入できたのは氏の指摘のおかげである。(TOIEC最近受けてないなあ)
松澤氏が執筆活動や発音セミナーを始められたのは2004年頃である。当時、氏が富士ゼロックスの社員だった時で、英語教育者ではなかった。「定年退職したら、日本の英語教育を変えることが、私のライフワークです。」とおっしゃっていた。当院の植野所長が睡眠時無呼吸症候群のマウスピース治療に取り組んできてから1000症例を超えた。所長曰く、「やっぱり医者になる方が良かったな。これが俺のライフワークだ。」と講演の準備をしながら、マウスピース療法のコンセンサスを講じた英語論文(写真)をくれた。歯科界の巨匠筒井昌秀先生は亡くなられる直前の講義で「後進に教えること、技術を伝えることが私のライフワークです。」とおっしゃられていた。ライフワークとは、世のため人のための献身的行為だろうか。「俺のライフワークって何?」と自問自答して答えが無い自分がそこにいた。

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