国旗の心理学



英国雑誌エコノミストの記事から。国旗は国家の代表的なシンボルだが、科学のトピックとして扱われることは、ほとんどない。ところが、コーネル大学グループが、選挙において、国旗を有権者にそれとなく見せるのと見せないのとでは結果に影響してくるという実験結果を心理学の雑誌で発表したらしい。イスラエルにおいて、パレスチナ問題に対する意見を集めたところ、イスラエル国旗をそれとなく見せたグループの方が、そうでないグループよりも寛容な意見が多かったという。似たような効果がみられるかどうかをアメリカで実験された。すると、有権者にアメリカ国旗を見せると、何度実験しても共和党有利の傾向が出たそうだ。実験はオバマ大統領が選出される前の2007年に行われた。約200名近くのボランティアに質問用紙が配られるのだが、用紙の左上隅にアメリカ国旗を印刷したものを配られたグループとそうでないグループでは、前者の方の質問に対する回答が反オバマ氏、共和党支持の傾向になったという。オバマ氏は、この話を知ってか、大統領選前の選挙キャンペーン中に、国旗のついたものを身にまとわなかったという。記者団にそのことについて突っ込まれたところ、「私の愛国心は体の外ではなく、内側の心に刻みつけられている」とかわしたとか。
ひるがえって日本ではどうか・・・有権者に日の丸をそれとなく見せれば、民主党とか自民党とかの有利不利傾向は出てくるのだろうか。あまり関係なさそうに思えるが・・
歯科の臨床でも、患者さんにブラッシングを説明する時に、潜在意識にしみこませるような何かを見せながら行うと、磨いてくれるようになるというような便利なものは無いかな。(長谷川)

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