清水宏康先生歯周外科インプラント相談会

9月6日水曜日は夕方6時から、銀座の会議室で清水宏康先生への症例相談会が開かれました。相談者は私を含めて4名でした。私の相談は上顎大臼歯3度の根分岐部病変(上顎大臼歯は根が三又に分かれてその又の部分の骨が溶けて2か所以上外から交通している状態、現在のコンセンサスでは再生療法の適用ではないが試みているドクターも少なくない)に対する再生療法時の肉芽除去用の道具に関する質問と、レントゲンやCTからは鑑別がしずらいセメント質剥離の可能性がある症例の解釈についてでした。
歯周組織再生療法においては、きれいに骨面を出すことが求められますが、肉芽が骨面に絡みついてなかなかきれいにすることが難しいことがあります。最近はヤグレーザーやピエゾサージェリーといった手用器具以外の便利そうな機械があるので、これらの有用性について質問したところ、ヤグレーザーはチップがまっすぐなので根分岐のような入り組んだところには入らないし、届くところでも時間がかかり、最後の仕上げで使う、またピエゾも同じであるのと骨面ごと削り取ってしまうイメージなので、いずれの機械も根分岐部の清掃で使用することは推奨できないのではないかとのことでした。代わりに手用器具でも比較的病変部に入りやすい器具をこの会の立ち上げに尽力していただいた広田敦哉先生から紹介していただけました。
また、2番目のケースはどこの勉強会で報告して質問しても誰もわからない状態(それだけ珍しいケース)でしたが、少なくともセメント質剥離ではないこと、病理組織をとっているわけではないので確定的なことはわからないが、良性のセメント質腫のようなものではないかとの見解が得られました。いずれも目から鱗のような情報ばかりで参加してよかったとつくづく実感しました。
懇親会でも多くの若く意欲的な先生方と知り合うことができ、お陰様で充実したひと時を過ごすことができました。知識、経験、情報、院内設備がドクター間で違うので、わからないことがあって一人で悶々としてしまうところを、こうした会を通じてある程度解消できる(補い合える)のがありがたいと思います。

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