全顎治療とか咬合再構成、フルマウスリコンストラクションというと、ある程度天然歯が残っていて欠損部はインプラントにして咬合を確立するイメージがあります。しかし、総義歯やそれに準じる大掛かりな義歯の治療は口腔内全体の事を考え新たな咬合を作り上げるので広義の意味で全顎治療と言えます。本件は70歳代男性の患者さんです。主訴は「ボロボロなので入れ歯を作り替えてほしい」でした。保存不可能な歯を抜歯し、仮義歯を入れながら保存可能な歯を部分矯正し、最終義歯を入れました。見た目の改善と機能の改善が認められました。(治療期間:約半年、費用:約45万円、リスク:メンテナンス不良による新たな虫歯)
主訴「ボロボロなので入れ歯を作り替えてほしい」
型取りをします。
石膏模型上で人工歯を並べていきます。
術前後の正面観です。
術前後の右側面観です。
術前後の左側面観です。部分矯正が治療ステップに入っています。
グミを20秒咀嚼しグミに含まれるグルコースが出てくる量を計って咀嚼効率を判定しました(100未満が機能低下)。術後、咀嚼効率の改善が認められました。
センサーが組み込まれたフィルムを3秒間全力で咬んでいただき、咬合力と左右のバランスを測定しました。術後、咬合力の値(赤丸内)が改善し、左右のバランス(十印)も改善が伺われました。
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