臨床アラカルト– category –
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サイナスリフト膜破りの可能性
米国歯周病学会誌からトルコのとある大学歯学部の論文。上顎奥歯にインプラントを入れたい場合に、骨が足りなくて副鼻腔(頭蓋骨にある、鼻と交通していて空気が入っている空洞)の中に造骨する手術をサイナスリフトと呼んでいる。副鼻腔の一番外側は骨、... -
5年ぶりの来院
M銀行のYさん。前歯のインプラントを5年前に行ってから、来院が途絶えた。転勤、それも海外転勤が数年単位が当たり前の銀行マンにとっては仕方がないのかもしれない。案の定5年ぶりに来院されたYさんはニューヨークとバンコク勤務だったという。歯垢がイン... -
アナログレントゲン
歯科の世界でもデジタル化の波が押し寄せて久しいが、未だに小さな個々の歯を撮影するデンタルレントゲンはアナログの画像に軍配が上がっている。それでも最近はメーカーによってはアナログに匹敵するに近いデジタルも出現しているようだが、日本の歯科界... -
上大臼歯の白い詰め物
M銀行Aさん。上の奥歯に穴があいたとのことで来院された。古い銀の詰め物が崩れている。上の大臼歯の咬み合わせの面は、日常ほとんど見えないところなので、白い詰め物の時に、シェードテイキング(色合わせ)はレイヤリングテクニック(積層充填)する際... -
トップアスリートのストレスと歯周病の相関
健康保険にも適用されている、歯周検査の代表的なものに歯周ポケット測定がある。歯肉と歯の間に溝があり、4㎜以上だと歯周ポケットと呼ばれ歯周病と判定される。物理的に何ミリ何ミリと地道に調べていく原始的な方法である。これに対して、歯肉溝滲出液... -
今日の午後一番のオペ
M銀行役員のSさん。重度の歯周病で失われた右上犬歯にインプラントを3か月前に入れて(インプラント周囲の造骨処置も同時併行)、今日はその2次オペである。口蓋から歯肉を移植して(インプラント周囲は厚い骨、厚い歯肉がいいとされる)、少しでもインプ... -
今日の朝一番のオペ
M銀行役員のHさん。両側下のブリッジが限界にきてインプラントで置き換えることとなった。左下は既に終了。今日は右下だが、CTにて骨幅が足りない事を確認していたので、水平的骨造成となった。小倉のS先生の術式を参考にして行ったみた。数ヵ月後が楽しみ... -
総義歯はアート?
2008年水戸で行われたSAEY咬合研究会で発表した症例。患者さんのKさんは、S金属に勤める御主人の紹介だ。横浜の方からわざわざいらっしゃる。横浜にも歯医者はいっぱいだろうに・・・ありがたいことだ。上下とも総入れ歯で、上は何度も割れる、上下とも合... -
歯周外科と口腔内写真
前にもこのブログに登場したKさん。今回で歯周外科は4回目である。1回あたり1時間から1時間半はアポをとらないと歯肉を極力丁寧に扱い、根面および骨面を清掃するのは困難だ。インプラントで骨がそこそこあって1本であれば30分もしないで終わってしまうケ... -
EPICで学んだ再生療法
東京駅周辺は言うまでもなく、日本を代表する企業の本社機能が集結している地域である。従ってメインの患者さんは東京駅周辺の各企業で勤務されている方が中心だが、ご家族の方を紹介していただける方も少なくない。地元の歯医者にかからず、電車で1時間も...