スタディーグループSAEYは日本の歯科界の重鎮の一人、A先生を中心とする集まりである。今週末は恒例の総会があり、北海道から沖縄の会員の歯科医が集まり、各人、臨床ケースをプレゼンし討議が行われた。終了後の飲み会でも、「さっきの症例はこうしたほうがいい」とか具体的なアドバイスがもらえた。毎年感じるのは、各会員のレベルの向上である。私も「うまくなった」とか、「治療目標をもっとこうした方がいい」とか言われたが、もともと日本のトップレベルにある先生も、更にパワーアップしており、自分自身「このままではいけない」と思わせる刺激を与えていただいた。とにかくよく勉強し、よく臨床を行い、よく飲む先生方である。
経営やコーチングも大事なのかもしれないが、歯科医としての技術の向上から逃げて、こうした道に走るのもどうなのだろうか。あるいは、時間と金をかけて習得した技術を発揮する場をつくるのには、経営やコーチングの勉強は必要とも言えるのだろうか。鶏と卵の関係かもしれないが、限られた人生の中でどういう配分で学んでいくべきか。学ぼうとしている対象は本当に自分の求めているもので自分の向上をもたらすものなのか。よく考えて行動したい。
歯科医院が繁栄するのに「技術はあってあたりまえ」と平気で述べる経営コンサルタントもいるが、その技術は年々進化していて技術習得終了なる言葉はありえない。「歯科医の王道ってなんだろう」と考えさせられた。御大A先生からは来年までの宿題を与えられた。私の発表に満足されなかった様子である。明日からまた戦いだな。
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