根の先端の膿の袋除去から10年後

 ご覧いただきありがとうございます。今回の患者さんは、名古屋に本社があるとある会社の社長さんです。元々の訴えが「上のブリッジが揺れて咬めない、下の奥歯がとれて咬めない」でした。上は歯に引っ掛けるバネの無いナチュラルデンチャー、下はインプラントで対応ました。また、下の犬歯の根の先に膿の袋があり、マイクロスコープを覗きながら膿の袋を除去する手術を行いました。この時、まだ社長さんでなかったのですが、治療が終了するころに社長に就任され東京支社から名古屋本社に移動となり、来院ができない状況で10年経過しました。先日、久しぶりにお見えになり、オペを行ったところの予後を確認したところ経過良好でホッとしました。オペ時にお飲みになっている薬の関係で出血のコントロールが難しく術野が見えにくかった記憶があります。最近読んだ業界雑誌でそういった場合のちょっとしたコツが書かれていました。同じ手術でも、いろいろな情報に目を光らせながら、有効と思われるものは今後どんどん取り入れていきたいと思います。

左が術前、右が術後です。術前で「上の前歯のブリッジが揺れて咬めない、右下が無くなってかめない」という事で来院されました。上は3本のみ残して入れ歯、下はインプラントを行いました。
下の犬歯の根の先端にあった膿の袋です。
手術中の様子です。
術後10年で根の先端の黒かった部分は新しい骨で埋まり白く写ってきました。
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