歯周再生療法は大変だが意義は大きいですね。

 先週の木曜と今週の月曜に、歯周再生療法の手術を行った。歯周病は歯と歯茎に間からばい菌が入り、歯を支えている骨が溶けてしまう病気なのだが、かつてはいったん歯周病にかかってしまうと、進行を停止あるいは抑制するのが精いっぱいで失われた骨が回復することは、ほとんどなかった時代が続いた。
ところが、最近は歯茎をむいて(もちろん麻酔はするから痛くありません)、骨が溶けてしまい露出した歯根表面に、とある薬を塗って、歯茎を閉じてやると、半年から3年くらいにかけて、じわじわと骨が再生する技術が発達してきたのだ(写真左が術前、右が治癒のイメージ画像)。ただし、万能ではなく、まだ動いていない歯であることが条件である。したがって症状がないうちに、骨が溶けていないかどうかを定期健診時のレントゲンなどでチェックする必要がある。なんか最近歯が揺れてきたとなってはリカバリーが困難になる。
先週の木曜のケースは1本のみであったので、まだよかったのだが、今週の月曜のケースは4本であったので想像通り患者さんも私も大変であった。費用はインプラントの3分の1で済むが、手術時間は3倍かかる。保険診療のみを希望されている患者さんに、インプラントを提案してもほとんど「NO」だが、歯周再生療法の話をすると、「えっ?それやってください。」「10万円ほどかかりますけど。」「お願いします。」のパターンは意外と多そうだ。
術中の写真を撮影し、患者さんに見せても、ほとんどの方は気持ち悪がるどころか、「すごいですね」「わかりやすいですね」との評価がもらえた。自分のものであれば、意外と気持ち悪がることは、ほとんどないようだ。また口腔内写真はパワーポイントで編集して、現在受講中のEPICや水上先生のセミナーで評価してもらう。こういう勉強は楽しいですよ。実に。
最近、セミナー以外の歯科医の集まりに行くと、暗い話ばっかで「もう聞きたくねえよ。うぜえんだよ。あっち行け。」と思ってしまうことが多い。セミナーは時間使って、高額の受講料を払ってくる人ばっかりなので、みんな前向きである。5月の連休明けの週末から土日は全部セミナーで埋まってしまった。自分の技術の向上が直接社会貢献につながるので、やりがいがある。今年の12月で私は50歳。残された時間は、もうそんなに多くない。

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