夏休み

  世の超一流と言われている歯科医の先生は休みがほとんどない。週末は講師をやったり、学会等の講演で年間のスケジュールがほとんどうまってしまうからだ。患者さんだけでなく、業界の人間からも引く手あまたの先生は、人前で話をする以外にも業界商業誌や学界誌の原稿書きなど、一体いつ休むのかと超一流でない私(こんなことを書くと自分の患者さんが減ってしまうのかもしれないが事実だから仕方ない)はふと思ってしまう。
そんな先生方の共通するコメントとして「休むと体調をくずす。」がある。もちろん本当に休む瞬間がないわけではないが、私が尊敬している福岡天神でご開業のY先生はパチンコをしながら手術の技術の発想がわいてくるという話を聞いたことがある。つまり休みながらも仕事と連動している様なのだ。自分の下のレベルを見ずに上ばかり見ているとめげることも多いのだが、日々自分の中で去年の自分よりは今年の方がレベルアップしていると自他ともに感じられるようにやっていくしかないのだと言い聞かせている。
てな訳で、超一流でない私は約1週間ほど夏休みをとってしまった。行く先は数年ぶりで日本人旅行者定番のハワイであった。ただワイキキの喧騒からは離れたかったので、田舎の方に宿をとった。旅の前半は、日頃の疲れと時差ぼけと不用意な日焼けと年のせいか、現地で疲れてしまって、泳ぎ好きの私にも関わらず、海にもプールにも入らずに寝てしまうという非常にもったいない日もあった。それでも旅の後半は持ち直してなんとか久しぶりのハワイを楽しむことができた。私も休みながら仕事と連動するようなことをしようと、プールサイドで米国歯周病学会誌を読んだりしたが、これが結構集中して読める。しかしこのせいで無防備の足の脛がもろ紫外線の餌食になってしまい、この原稿を書いている今も多少かゆい。超一流の道は険しい[emoji:i-240]。今、羽田空港でこの原稿を書いている。これから福岡で症例検討会に向かう。超一流の道はあきらめてはならない[emoji:i-229]?帰国後、一人患者さんでインプラントがうまくいっておらず迷惑をおかけしている事が判明した。休み中も気になっていたのだが、本当にうかうかしていられない。

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