見習いたい執念

現在受講中のセミナー講師の日本歯科臨床界重鎮、S先生は御年67歳である。先月、脳出血を起こしていたことが発覚し、現在は落ち着いていらっしゃる。先月のセミナー中におかしいなとは、受講生をはじめ、インストラクターの先生方も感じていて、促されて病院に行ったことから発覚した。今回のセミナー前には冒頭で「前回は不本意なセミナーをして申し訳なかった。今日は前回の分まで見せます。」とおっしゃり、午前中だけでオペ5件、他の処置5件の披露していただいた。今週末は東京に出られて、臨床座談会をされるそうである。75歳で引退を考えていらっしゃるそうであるが、見習いたい執念である。ちょうどテレビで44歳でサッカー現役を続けるキングカズの生きざまを扱っていたが、まさにキングシモと呼びたくなる存在である。月曜日の見学でもセミナーでは見せていない症例も見せていただいた。いずれも20年以上の長期症例で、ぐうの音も出ない。S先生の域には、一生かかっても、どうあがいても到達する見込みは無いが、少しでもうまくなりたいモチベーションだけは保ち続けたい。(長谷川)

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