劇場公開中の映画はまだ見ていませんが、「Sully」読み終わりました。機長の生い立ちや、幼少からの空にかける思いが伝わってきました。不測の事態に、どんな判断を下し、どんなプロセスを経て、ハドソン川に不時着という結論になったのか。わずか数分という極めて限られた時間の中でのチェックリストの確認、副操縦士との意見交換、管制塔とのやりとり、乗客への通達など、リーダーとしての意思決定のプロセスが描かれています。また、不時着した後の救助の模様、事後報告、マスコミへの対応、ヒーローになってしまった後の人生、安全委員会に呼ばれての事故検証の模様が描かれています。家族のことにも多くのページを割いており、苦労はしていても愛に満ちた人であることがわかります。読者へのお願いとして、今度飛行機に乗るときは、乗務員がいかに安全に腐心しているかを思ってほしいと綴っています。ノンフィクションものとしては久しぶりに快作を読んだ気がしました。トム・ハンクスは好きな俳優でもあるので、「シンゴジラ」も「君の名は」もいいですが、「ハドソン川の奇跡」を見てみたいと思います。
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