その昔、空手の道場に通っていた時「道場の数だけ流派がある」と師範が言っていました。矯正治療も矯正家の数だけ治療方法があると言われています。様々な治療法の引き出しの中から、これはと思うものを選択していきます。治療されている患者さんの中には、毎回「いったいどういう事ををやっているんだ」という目を向ける方もいらっしゃいます。なかなか口で説明するのは難しく、口腔内を見ながら、その都度、ゴムのかけ方、ゴムの引っ張り強度、ワイヤーを変えるか否かなどを判断していきます。「これがこう動くと、あっちがこう動くから、こうやってあーやって、このくらいの力で引っ張ればいいかな」などと頭の中を様々な考えがめぐります。歯に力を加えるベクトルの方向、強さなどを色々考える面白さが矯正治療にはあります。
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