隙間を閉じる(その2)

 40代男性の患者さんです。「歯と歯の隙間が空いているのが気になる。前歯の変色が気になる。」とのことで来院されました。矯正治療を開始し、ある程度歯が移動したところで、変色した歯の根管治療を行いました。前歯の変色は過去何らかの外力(転んでぶつけた等)の刺激により経年的に歯髄壊死がおこることで生じます。根管治療により壊死した歯髄を除去して防腐剤を詰め被せ物を行う必要がありました。今後、セラミック冠で修復し審美的に回復する予定です。矯正治療期間は約7か月でした。正中の隙間は2か月ほどで閉じましたが、犬歯の前方への移動は更に5か月ほど要しました。上顎犬歯は根が太く長いので一般的に移動に時間がかかることがあります。下の犬歯は前方移動した後、小臼歯が1本元々欠損していたところについてはブリッジを選択されました。写真はまだブラスチックの仮歯の状態で後にセラミックブリッジに移行する予定です。

術前の正面観。正中の隙間を気にされていました。
矯正終了後の正面観。隙間が閉じました。今後変色歯にセラミックの被せ物をして周囲の歯の色に合わせ審美的に改善する予定です。
術前の右側面観。上下の犬歯(糸切り歯)が奥によっていて前歯との間に隙間がありました。
矯正終了後の状態。上下の犬歯は前歯側に寄りました。下はブリッジの仮歯が入っています。
上顎を下から見上げた状態です。左が術前です。歯が移動したあと、後戻りを防ぐために裏側をワイヤーで固定します。1か月もすれば慣れてきます。前歯の白い部分は根管治療中の仮詰めです。
左が術前で、右が根管治療が終了した状態です。まだ矯正用のワイヤーが入っている状態です。隙間が閉じているのがわかります。
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