週末土曜日は水道橋歯周病研究会に出席した。論文抄読担当は大学病院勤務の20代の若いドクターだったが、感心するほどよく論文を読みこんでいた。1992年の古典的な論文と、2009年の比較的最近のものを取り上げていた。いずれも米国歯周病学会誌からのものであった。歯の周りの骨が溶けてしまう歯周病の治療法には、骨をある程度元通りにする、つまり骨を再生させる、歯周組織再生療法が脚光を浴びている。しかし、コストの問題もあり、すべての患者さんで応用できるわけではない。根っこが3本から4本ある大臼歯の場合、歯周病に侵された根っこだけを取ってしまう昔ながらの方法(切除療法)を適応する場合もある。今回の2つの論文は、切除治療の問題点と、10年成功率、成功に寄与する条件などが提示されたものだった。患者さんへのインフォームドコンセントの内容を充実させるためにも有益な情報を得ることができた。松翁会歯科の大半を占めるビジネスパーソン患者さんには、こうしたデータを好む人も多いと考えられ、技術向上と同時に、情報の収集と提示も大事だ。
研究会の後半は、インプラント義歯の臨床と題して、杉並で開業されているドクターからレクチャーがあった。6年間、ハーバード大学とニューヨーク大学で学んだ経験がある方で、普段私が感じている問題点を明瞭に話されていた以外に、私が知らなかった情報も盛り込まれていたため大変参考になった。たぶん、当院の伊藤医師ならば医科歯科大学インプラント治療部で世界のインプラントを経験しまくってきているので知っているかもしれない。明日にでも確認してみよう。
この勉強会は今回で150回目とのことであった。毎月行われているが、主催である歯周病学会指導医N先生の熱意の賜物であろう。終了後の飲み会は、腹痛(便秘症)で欠席した。残念。無念。
帰宅し、Facebookを見ていたら、秋葉原UDXで歯科医院デザインフェア、デジタルコミュニケーションフェアをやっているとの情報を得たので、本日日曜日にいそいそと出かけた。全然関係ないが、駅前のAKBのグッズ&カフェに多くの人が並んでいるのには驚いた。それを横目に、フェア突入。今のうちの医院に何が必要なのか、氾濫する多様な情報の中から選択していかなければならない。それにしても、Facebookを見ていても、殆どのドクターが週末を返上してセミナー指導、受講、イベントでの情報収集、日曜診療などをしている。みんな頑張っている様子を見ると、こちらもうかうかしていられない。プロとして結果を残せば週末を返上しようがしまいが、どうでもいいことなのだが、必然的に返上せざるを得なくなっている。まあ、日常の診療では得られない知識や、いろんなドクターと知り合えるのは悪いことではないけど。
フェア視察後は同ビル内にある海鮮丼屋で穴子丼を食して、スポーツクラブに向かった。水泳1500メートルをノルマにしているのだが、最近いいコーチが辞めてしまいどうもモチベーションが上がらない。(長谷川)