20年以上前に上左右中切歯にセラミックの被せ物をされた方でした。長年の咬合の変化で、だいぶ中央に隙間が空いてきたのが気になるということで来院されました。歯型をとり模型を作って、単純に冠をやり替えた場合と矯正で修正した場合のシミュレーションを行いました。患者さんにこれらの模型を見せて方針を決定しました。単純に冠のやり替えだと隙間の程度によっては、うちわのような歯になってしまう事があります。理想的には矯正なのでしょうが期間的にどうしても数か月かかる事と、冠をやり替えても審美的にあまり気にならない事がシミュレーションできたので、今回は既存の冠を壊して隙間を埋めた仮歯にかえ新たなセラミック冠を作るという事になりました。冠装着後、歯ぎしりによる歯の移動防止の目的でマウスピースをこしらえました。デジタルで3Dシミュレーション画像を手軽に見せられる時代が近いうちに来るのでしょうが、そうでないうちは、こうしたアナログでのシミュレーションで患者さんの理解を助けられればと思います。
術前
単純に冠をやり替えた場合
矯正した場合
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