インプラントは脇役

インプラントはあくまで治療の一手段であって、主役ではない。経営的には多くの歯科医院で主役なのかもしれないが、歯科医療の中ではひとつの脇役に過ぎない。歯周治療のセミナーに参加中で、教わったことを自分の患者で実践していく中で、そう感じてきている。
数年前まではインプラントを埋入するたびに充実感というか、なんかすごいことをしているような感じがしていたが、最近は詰め物をするときのようなフツーの感じで感動は無くなってきたような気がする(これはある程度年齢のいった先生方もそうだと思うが)。もちろんリスクは高いので毎回緊張はするし、インプラントはインプラントで奥の深さがあり、極めようと思えば、きりがないのだが。
それよりも、いかに根管治療や歯周治療を含めた基本からはじまり、様々な知識と技術をいかに高め、それらをいかに個々の患者さんに、どのような組み合わせで提供するのか、基礎資料をパソコンで整理し、レントゲンや口腔内写真をにらめっこしながら考える過程に充実感を覚える。
インプラントよりも歯周外科、特に再生療法は技術的に難しい。少しでも危ない歯は抜いてインプラントにする米国的考え方も必要なケースはあるが、なんとか歯周治療のレベルをあげて患者さんの歯を残せるように研鑽を積みたい。「インプラント年間数百本入れてます。」というホームページを見るとすごいなとは思うものの惑わされていても仕方が無い。

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