再々生療法

歯周病で歯を支えている周囲の骨が溶けてしまった場合に、かつてはほとんどあきらめざるをえない時代があった。今は条件にもよるが、エムドゲインという薬によって、失われた骨がある程度回復させることが可能になってきている。最近になって、骨が広範囲で溶けている場合は、1回のオペでは不十分ということが、東京医科歯科大学歯周病学講座の泉教授らによって今月号の「日本歯科評論」雑誌に掲載された。現在受講中のセミナー講師の下川先生も「1回では十分な骨の再生は無理や」とおっしゃっていた。つまり、数回オペが必要なケースがあるということらしい。私の行ったケースでも12㎜の歯周ポケットが6㎜に改善されたが、6㎜という数値は、そのままというわけにはいかない。今日、骨再生の具合の確認のため、再生療法後8カ月で再びオペを行った。術前より改善は認められたが、骨再生の不足している部分に対して再び再生療法を行った。これで半年後にはさらなる改善が起こるとよいのだが。(長谷川)

 最初のオペ前

 切開すると歯の周りの骨が広範に失われている

 エムドゲインという薬を塗布

 8ヶ月後 かなりの骨再生を認めた。

 再生の足りないところに骨補填材を置いた

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