情報戦?

インプラントを希望していても、入れるだけの十分な骨がないときには骨造成手術というものが必要になります。手技、道具、材料の3要素がありますが、これらはケース状況と術者の好みで異なってくるようです。材料においては吸収性膜というものを使用することがあります。一頃、アメリカの歯学界で最も優れた吸収性膜と言われ、私も「非常に使いやすいなあ」と思うものがあったのですが、どういうわけか、ある時期を境に、日本人には手に入らなくなってしまいました。仕方なく、それ以外のものを使っていたのですが、結構ストレスがたまるものです。
今回、根管治療のセミナーを受けたのですが、本題以外の話も満載で、吸収性膜の講義があったのです。講師の先生がマレーシアで講演されたときに学会会場で見つけた膜が、手に入らなくなってしまった膜と同等かそれ以上に使いやすく強靭であることを教えてくれました。
早速、入手し先日のオペで使用したところ、感激で涙がでそうなほど使い心地がよいものでした。こうした情報はインプラントの講習会でも出てこない場合も多く、ましてや業界雑誌に出てくることも滅多にありません。そうした意味で今回のセミナーは貴重な情報源となってくれました。
歯科の世界で、情報戦を勝ち抜くというと大げさかもしれませんが、知ると知らないとでは大違いの情報が、まだまだどこかに転がっているのかもしれません。勉強にゴールは無いということなのでしょう。

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