転々と渡り歩かれて(東京大手町勤務歯科医の総義歯、全顎治療ブログ)

80歳の画家の方です。ニューヨークに20年以上住んでいたそうです。その時ニューヨークの歯医者で上の総入れ歯を作ったそうです。わざわざカリフォルニアの技工所に制作を依頼したほどの特殊な素材だそうです。下の部分入れ歯は、その当時西ドイツでしか扱っていない材料で作られたそうです。今は日本に帰国され、個人開業医や大学病院で義歯を作ってもらったそうです。ニューヨークで作った義歯が一番気に入られていたとの事でしたが、割れていたので、豊洲で作った入れ歯を入れていたそうです。そこでまず、ニューヨークの入れ歯を使用できるように修繕しました。 当院で上だけ、もう一つ作ってくれというご希望があったのですが、下も作らないとバランスのいい形が作れないと申し上げました。以前の義歯はすべて横から見て、明らかに前歯から大臼歯部移行部分において階段のような人工歯配列になっていました。結局上下で新たに入れ歯を作ることに納得されました。ただし、前の入れ歯も使えるようにというご希望があったので下顎の残っている歯には手をつけませんでした。
人工歯配列において左右のバランスを形作るのに難儀しました。顔の正中と歯並びの正中が合わせずらいという、あまりお目にかかったことが無いケースでした。やはりドクターが技工をやると技工士さんの苦労がしのばれます。ドクターは患者さんの顔をイメージしながら人工歯配列ができますが、技工士さんはそれができない事がほとんどです。何とか妥協点を見つけて人工歯配列を完了し、院内技工士の磯崎にバトンタッチして義歯を完成してもらいました。患者さんの体の一部になってもらえるようにドクターも技工士も情熱を傾けます。

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