歯を失う原因は様々ですが、大手町のようなビジネスタウンではストレスが多いせいなのか虫歯や歯周病ではなく歯根破折で抜歯に至るケースが多いような気がします。この方は20年以上通っていただいている方ですが、根管治療して15年以上たった上の前歯が経年劣化で歯根破折を起こして抜歯となってしまいました。ブリッジは隣の歯がやられるのは嫌だとのことでインプラントを希望されました。歯根破折を起こした歯は破折線の周囲が大きく骨吸収を起こしていることがあり、インプラントを行う場合に広範な造骨(GBR)が必要になる事があります。今回のケースはインプラント埋入と同時に僅かな造骨を行うだけですみました。結果的にやや長い歯冠になりましたが上の方は普段も笑った時も口唇で隠れているので気にならないとの事でした。長いお付き合いの患者さんが多数いてくれることを肝に銘じつつ60歳を過ぎた今も日々精進したいと思います。コロナの状況かでも診療所を訪れていただけることを決して当たり前だと思いたくはありません。
インプラントを埋入し、インプラント表面が露出した部位に骨補填材を添加し吸収性人工膜で覆い、歯肉を閉じました。
同じく術野の真上から見たところです。骨幅を増やしてインプラントの安定を図りました。
インプラントの歯冠部分です。
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