総義歯症例

今や、歯科のセミナーはインプラントの花盛りである。しかし、15年ほど前までは、総義歯セミナーの花盛りであった。それだけ、総義歯は名人芸的なものが必要と思われ、雲をつかむような話が多かった。様々なノウハウが言われてきた中で、きちんと学問的に体系づけたのが阿部晴彦先生である。先生に教わった技法で、かつて苦手意識があった総義歯治療が、今では楽しみにさえなってきている。歯が全くない方でも、きちんとした総義歯治療ができればインプラントは基本的にいらない。まあ、どうしても義歯が受け入れられない方もいらっしゃるのだろうけれど。。。下記の症例は義歯の不調を訴えて来院した患者さんのケースである。

 術前上顎。残っている2本は保存不可能であった。

 術前下顎。1本残っているが、これも保存不可能であった。

 模型を分析し、患者さん固有の歯の位置を割り出す参考にする。

 残存歯の抜歯。

 蝋に人工歯を配列していく。技工士ではなく私が行うようにしている。模型に魂を吹き込むのは歯科医の仕事である。。。。なんちゃって。

 完成した総義歯。最後の仕上げは、技工士さんである。

 患者さんに装着。「なんでも噛める」と満足された。まあ、我田引水的に、なんとでも書けるのだが、本当の話です。

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