基本の積み重ね

その昔、空手の道場に通っていた時の話。塾長が「極真空手が一時期レベルが落ちた時期がありましたが、上級者でも基本稽古を重要視することにより再びレベルがあがりました。基本に帰ることは、やはり大事なのです」と言っていた。元極真空手ニューヨーク副支部長として「熊殺し」ウィリーウィリアムス(私と同世代の方はご存知かと・・)と一緒に活動されていた方だけあって、発する言葉一つ一つに含蓄があった。
空手の稽古は、基本(その場で各技を行う)、移動稽古(左右前後移動しながら基本の技の組み合わせを行う)、組手(実戦形式の練習)の3つに大別される。上級者ともなれば、つい組手に費やす時間が長くなりがちで、地味な基本稽古は軽視しがちになる。しかし基本に立ち返ることによりレベルアップしたというのだから、空手の練習は実にうまく体系づけられているといえるだろう。
歯科臨床はインプラントばかりが脚光を浴びがちだ。現在受講中の小倉のS先生のベーシックコースはレントゲン、根管治療、メタルコア、仮歯調整、歯肉調整など、基本的な項目にもかかわらず、目からうろこの連続である。インストラクター曰く「ベーシックと名はついとるけど、本当はアドバンスなんよ」と言われるのもうなづける。実際、受講生で元九州大学講師だった人がS先生に怒られてるくらいだから。インプラント系の派手な臨床ばかりを追い求められがちな中で、空手と同じで、歯科臨床の本当のレベルアップのためには基本を見直しながら、日々精進することが大事なのではないか。基本に立ち返ると結構こだわりが出てきて、なかなか妥協できなくなる傾向がある。てなわけで、最近はほとんど早朝出勤でスタッフや患者さんが来る前に理想的な美しいレントゲン現像を追求する日々である。
 
 
 

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