メンターとの幸運な出会い

私には何人かのメンターの歯科医がいる。7月2日は、水道橋の東京歯科大学で歯周病勉強会の定例会があった。上顎大臼歯の根分岐部病変(三又に分かれている根の又の部分周囲骨が吸収をおこしている)の再生療法(歯周囲の失われた骨を回復する手術)は困難な場合が多く、適応外とされる場合もある。私の患者さんで上顎大臼歯の根分岐部病変があり、ご本人は処置希望であったが、私の側が処置の妥当性で悩んでいた。アメリカで学び歯周病専門医の資格をもつS先生に相談したところ、完全な再生は難しいがある程度の回復は見込めるので処置を行う価値はあるとのアドバイスをいただいた。その後、手術を行った。S先生はこの勉強会にいらっしゃることは少ないが、この日はたまたまお見えになった。隣に座って下さり、休憩時間に「やった?」と聞いてくださった。アイフォンで術中の写真をダウンロードしていたので、お見せしてディスカッションしていただけた。幸運な出会いだった。口腔内写真やレントゲン、CTなどの資料を何度も見返し、関連する様々な文献を読み、自分で悩みに悩んで、メンターからのアドバイスを仰ぎ、最後は自分で判断する。この過程が歯科医としての醍醐味なのかもしれない。
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