矯正塾個人相談


先日、平日仕事が終わった後に大手町の診療所から武蔵小杉に行き、夜7時半から1時間ほど、さいとう歯動塾の個人相談を受けてきた。患者さんの模型、矯正後を想定した模型(セットアップ模型、矯正シミュレーション模型(タイポドント)、セファロ分析(レントゲンで行う矯正分析)、パソコンのパワーポイントプレゼンを持参した。また現在手掛けている最中で、後1か月ほどで終了する別の患者さんの資料も取り揃えて伺った(写真参照)。相談費用は15分4000円だが、斉藤先生の時間の許す限り、食らいつくつもりでいた。
さいとう歯動塾は通常の20名ばかりを集めて行う実習セミナーだけでなく、個別の相談も受け付けてくれるのがありがたい。このご時世なので、オンライン相談も可能だったが、模型などの実物を見ていただきたかった。指定時間も診療が終わってから駆け付けられる時間帯が含まれており、仕事を休まずにすむ。自分の勉強の意味と、本気で取り組んでいるという熱意が伝わればと期限までに資料を用意した。
大手町の診療所から東京駅の横須賀線のホームまで約10分、東京駅から武蔵小杉まで18分、武蔵小杉の横須賀線ホームから改札を出るまでが異様に長い。10分以上はかかったか。比較的すごしやすい気候だったが、このホームから改札に出るまでの道中は何故かいつも蒸し暑い。荷物が多いせいか人が多いせいか、その両方か。
マンションの一室がいつも実習セミナーで使用されているのだが、今回指定された場所はこことは違っていた。1階で開業されている道の向かい側のマンションの2階に事務所があるというので、そちらに寄った。しかし、スタッフの方が私の荷物を見て、「ここはスペースが狭いので」と別な部屋を案内された。待つこと10分、時間通りに斎藤先生がいらっしゃった。
最初は「コロナの影響はどうですか」などとお互いの近況を話した。減収に対しての公的な支援情報を交換した。タクシーメーターのように、これも加算されるだろうと馬鹿なことが頭をよぎったが、そんなことはどうでもよかった。時間をさいていただいたことがうれしかった。
「先生はいつも資料をいつもここまでそろえていただいて頭が下がります」などとおっしゃっていただいた。あらかじめメールで送っておいた写真等もプリントアウトされていた。まず、こちらから治療手順案を提示し、コメントをいただき、別な選択肢、考え方をご教示いただいた。質問にも事細かに答えていただいた。様々な発想に「奥が深いですね」と思わず感銘の声を漏らすと、「いやいや、いっぱい失敗していますから」と謙虚な答え。斎藤先生は比喩表現が上手い。矯正の力学的なメカニズムを巧みなたとえ話でわかりやすく解説していただける。
相談は1時間に及んだ。最後はまた世間話だった。私のボート部時代の話にも及んだ。世間話は5分程度だったけれども。最後は「これに懲りずに、また来てください」などとおっしゃった。「いやいや、それはこっちのセリフです。こちらこそこれに懲りずに相談に乗ってください」と心でつぶやいて「ありがとうございます」と言って退室した。荷物が多いので、また診療所に戻って資料を置いてから帰宅した。
12月で還暦だ。どこまで技術的に高められるか。もうそんなに時間がないのに、コロナのせいでセミナーというセミナーが中止に追い込まれ、話をきくだけのウェビナーしかない。とんだ足踏みだが、コントロールできないものに怒ってどうかなるものでもない。情報を集め続けること、人の意見をよく聞くこと、自分で考え続けることと言い聞かせて日々を送っていくしかない。(長谷川)

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