臨床アラカルト– category –
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臨床アラカルト
喫煙者の造骨は鬼門(その1)
数年前、まだ喫煙者にインプラント関係の手術、特に造骨手術の際に「非吸収性の膜を使用すると、ほとんどの場合、膜が術後に露出して骨ができないという失敗をする」ことが、あまり言われていなかった。これは、その頃のケース。福岡の手術の神様Y先生の今... -
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骨粗鬆症の薬が歯周病に有効か?
アメリカ歯周病学会雑誌からインドの国立大学のグループが行った臨床治験の話。骨粗鬆症の薬であるビスフォスフォネート(以下BP)は、骨を食べる破骨細胞の働きを阻害し、骨密度の低下を妨げようとする薬である。骨粗鬆症も歯周病も骨が破壊されてしまう病... -
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インプラント周囲炎脱落症例リカバリー
とある伝統の長い国産メーカーのインプラントが約4年前にモデルチェンジしてから成績が若干悪化した。この症例は当院で行い、補綴後3年弱で地元の歯科医院でメンテナンスを受けていたにもかかわらず脱落したものである。CT上で脱落後3カ月では、ほとんど... -
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私死んじゃおうと思った
熊谷のI歯科を手伝いに行った時の話。午前中最後の患者さんは91歳の女性Sさんであった。口の中がそこかしこ荒れてしまって何日も食事ができないという。杖をついて歩いてくるのを衛生士が支えながら診療台に誘導する。総入れ歯で下の義歯が合わなくなって... -
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持つべきものはアクティブな先生
歯が抜けた後放置したために、かみ合わせが低くなってしまったNさん。右側では上下の歯の接触がない。「右側で噛みたい」との要望にこたえるには咬合を上げてインプラントと矯正治療が不可欠である。セットアップ模型を作って頭の中にイメージをつくる。福... -
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インプラントオーバーデンチャー(インプラントの上にのっける入れ歯)
千葉の稲毛から定期健診でいらっしゃるKさん。数年前にリタイアされ、悠々自適である。3か月に1度のペースで奥様といらっしゃる。もともと平成8年に当院のA歯科医師が作製した義歯を満足して使用されていたが、支えの歯が徐々に抜けてしまい、インプラント... -
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煙草を吸わない人は傷の直りがいい(サイナスリフト術後)
スモーカーに方はどうしても外科処置後の直りが悪い。以前ブログにも書いたが、歯周病でスモーカーの方はインプラントの成功率が落ちるとの文献がある。先日サイナスリフトを行った方も歯周病で歯を失う傾向にあり、スモーカーだった。2年ほど前に、この文... -
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前歯インプラント 仮歯で歯肉を調整中(その2)
術前 骨は薄い インプラント埋入 骨補填材を置く 血小板ジェルで形を整える 吸収性膜設置 数カ月後骨化を確認 結合組織移植 仮歯調整中 -
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前歯インプラント 仮歯で歯肉を調整中(その1)
T銀行のGさん。前歯に根尖病変があり根管治療で治癒したが、そこで来院が途絶えた。再び「前歯がぐらぐらする」とのことで再来院された時は、骨縁下で破折しており保存不可能と診断し抜歯した。将来的にインプラントにするのかブリッジか入れ歯か抜歯時点... -
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漂白後のレジン充填
T証券のDさん。ホワイトニングを1カ月かけて行った後、その新しい色に合わせて古いレジン充填をやり変えた。Dさんは満足されたが、正中部はもっと白くてもよかったと術者は反省。 術前 術後