満足か駄目出しのどちらかしかない総義歯医療

総義歯医療はある意味、勝ち負けのはっきりしている医療です。毎回が勝負の連続です。期待が大きい分、間違えば患者さんを失望に陥れてしまう可能性をはらんでいます。技術だけでなく、総義歯という道具を使いこなしていただくための説明も大事になってきます。どんなに情熱を傾けて、技工士任せにせず、自分で設計や人工歯配列をしても患者さんが受け入れられなければそれまでです。先日は治療用義歯を装着しました。白い部分はティッシュー・コンディショナーといって、患者さんが義歯を使いながら型取りをしてくれる材料です。この技法を阿部晴先生に教わってから、総義歯の成功率は格段にあがりました。しかし厳しい総義歯医療に慢心は禁物です。明日も勝負です。明日勝てば決勝トーナメント進出です。つまり治療用義歯を受け入れていただいていれば、最終義歯への道も見えてきます。


写真左上は上顎治療用義歯内側、写真右上は下顎治療用義歯内側、写真下は治療用義歯を装着したところ

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