膜が破れても 東京大手町勤務歯科医のサイナスリフト・インプラントブログ

窓開けという作業を行い(左上)、膜を剥がしていくときに破れました(上中央)、慌てず人工膜で塞ぎ(右上)、骨補填材を填入し骨窓を戻し(右下)、更にその上を人工膜で覆い(下中央)、縫合しました(左下)。
術前の副鼻腔の断面(上段)で骨が薄く、このままではインプラントができません。術直後の断面(中段)では一時的な副鼻腔の炎症が認められました(全体的に副鼻腔内が白くなっています)。術半年後(下段)、炎症が消退し、インプラント埋入が可能な十分な骨が確認できました。

 ご覧いただきありがとうございます。歯を失った後、部分入れ歯を使っていた方です。インプラントを希望されていましたが骨が不足していて副鼻腔内に造骨(サイナスリフト)が必要な状況でした。「サイナスリフトは怖いけど入れ歯は嫌なのでやって欲しい」とおっしゃられていました。術中に膜が破れるというトラブルはありましたが、何とか落ち着いて対応できました。20年以上前から達人のオペの見学やアメリカで学んだ経験が生きました。術後1週間のCTでは副鼻腔内に炎症像が認められましたが幸い患者さんは無症状でした。骨補填材が骨に置き換わる半年後には炎症像も消えてインプラント埋入が可能な十分な骨が確認できました。この患者さんは大学の先生をされており、近隣の方ではありません。コロナによるテレワークの影響で近隣の患者さんが減る中で、こうした患者さんはありがたい限りです。

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