奥行きの広い上顎洞の場合、サイナスリフト時には口蓋側の粘膜まで器具を到達させてはがさないと十分なリフトはできません。ミシガン大学で研修し2002年からサイナスリフトを手掛けてきましたが、過去に奥まで十分に粘膜剥離をせずに手術を終了したため後で短いインプラントを入れざるを得ないことがありました(幸い10年以上今でもそれは機能していますが)。先日に行った手術では、アナログ的ですがCTをトレースしてシミュレーション模型を作って手術のイメージを頭の中で作りました。通常のケースはここまでやりませんが、今回はここまでやったことで、より確実な手術を行うことができたと思いました。虫歯治療と違って、頻度の少ない処置なので経験値と反省、工夫を積み重ねることが大事だと思います。
サイナスリフト
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